ドームテントのインナーカバー交換時期|断熱仕様への変更をおすすめします


ドームテントの外装(PVCパネル)の交換時期について、ご相談が増えています。ただ、そのときに見落とされがちなのがインナーカバーです。

結論から申し上げます。外装の交換を検討されているなら、インナーカバーも同時に交換することをおすすめします。そして交換するなら、断熱性を上げたものにしてください。

理由は、作業の合理性と、交換後に得られるものの両方にあります。

インナーカバーも消耗品です

外装のPVCパネルは、紫外線と雨風を直接受けるため「いつか交換するもの」として認識されています。一方でインナーカバーは、室内側にあるぶん、劣化の進み方が見えにくい。

しかしインナーカバーは、結露、室内の湿気、暖房の熱、宿泊者の手や荷物との接触を、営業日数ぶん受け続けています。屋外に面していないだけで、負荷がかかっていないわけではありません。

開業から数年が経ち、外装の交換を考える段階に来ている施設は、インナーカバーも同じ年数だけ使われているということです。

交換を検討すべきサイン

年数だけでは判断できません。稼働率、地域の気候、暖房の使い方によって進み方がまったく違うためです。実際に見て、次の状態が出ていれば検討のタイミングです。

シミ・変色が落ちない
結露の跡が輪ジミとして残っている。全体的に黄ばんできた。清掃しても戻らない段階なら、生地そのものが劣化しています。

においが取れない
湿気がこもった独特のにおいは、生地に染み込むと清掃では抜けません。客室の第一印象を最も左右する要素です。

カビが出ている
点状の黒い汚れが出ていれば、表面を拭いても内部まで入り込んでいる可能性があります。

たるみ・伸びが出ている
張った状態に戻らない、シワが取れない。見た目の印象が大きく落ちます。写真映えにも直結します。

縫製・取付部のほつれ
吊り元やファスナー周りは力がかかる部分です。ここが傷むと、落下や破れにつながります。

生地が薄くなっている・破れが出ている
擦れやすい場所から進行します。一度破れると、そこから一気に広がります。


特ににおいとシミは、お客様の満足度に直接効きます。設備としては機能していても、「清潔感がない」という印象は口コミに残ります。

外装と同時に交換したほうがよい理由

インナーカバーだけを交換することも可能です。ただ、外装の交換を予定されているなら、同時にやったほうが合理的です。

作業が一度で済む
どちらの交換も、脱着の工程が発生します。別々にやれば、その工程が二度になります。

休業期間が一度で済む
交換の間、その棟は稼働できません。同時に行えば、営業を止める期間を一度にまとめられます。

仕上がりが揃う
新しい外装に古いインナーが入っていると、室内から見たときに差が目立ちます。せっかく外装を新しくするなら、中も揃えたほうが結果は良くなります。

閑散期に合わせて計画を立てれば、営業への影響を最小限にできます。冬季休業される施設であれば、その期間が最適です。

交換するなら、断熱性を上げてください

ここが一番お伝えしたい点です。

交換は、同じものに戻す機会ではなく、仕様を上げる機会です。そして上げるべきは断熱性です。

現在の主流は2層構成です

現在、ドームテントのインナーカバーとして主流になっているのは、アルミ箔バブル断熱材+コットン表層という2層構成です。

アルミ箔が輻射熱を反射し、バブル層が空気を抱えて熱を伝えにくくする。その室内側にコットンの表層を合わせて、見た目と肌ざわりを整えています。よくできた構成ですが、断熱を担っているのは実質アルミ箔バブルの1層だけです。

改良版は3層にできます

当社がご提案しているのは、アルミ箔バブル断熱材+Wool Cotton+Canvas Fabricという3層構成です。

アルミ箔バブルはそのまま残し、その内側にウールコットンの断熱層を1層追加します。さらに室内側の表層をキャンバス生地にすることで、質感と耐久性も上がります。


つまり、断熱層が1層から2層に増えるということです。同じインナーカバーの交換でありながら、結果として得られるものが変わります。

結露が減ります

ドームテントの結露は、外気で冷やされた面に室内の湿った空気が触れることで起きます。結露するかどうかを決めるのは、室内の空気が実際に触れる面の温度です。

断熱層が増えれば、その面の温度が下がりにくくなります。表面が冷たくなければ、そこで水滴にはなりません。冬季に結露のクレームが出ている施設ほど、変化を感じやすい部分です。

暖房効率が変わります

断熱が弱ければ、暖めた空気の熱は膜を通して外へ逃げていきます。設定温度を上げても暖まらない、電気代だけが上がる——この状態の原因は、暖房器具ではなく断熱にあることが多いです。

断熱性を上げた分は、毎年の光熱費として戻ってきます。交換費用を単年で見るのではなく、数年間の運営コストとして考えてください。

夏にも効きます

断熱は冬だけの話ではありません。夏の日射熱が室内に入るのを抑える効果もあります。ドームテントの夏の暑さは、冬の寒さと並ぶ課題です。空調の効きにそのまま影響します。

つまり断熱インナーへの交換は、冬対策として始めても、通年で効く投資になります。

防炎について、正直にお伝えしておきます

宿泊施設では、施設の形態や規模によって、内装材に防炎性能を求められる場合があります。求められる内容は、所轄の消防署の判断によって異なります。

当社のインナーカバーは、防炎認定を取得した製品ではありません

断熱性能を目的とした仕様であり、防炎認定(防炎ラベル)の取得はしておりません。防炎認定品が必要かどうかは、施設の条件によって変わります。まず所轄の消防署にご確認ください。認定品が求められる場合は、その旨を事前にお知らせいただければ、ご要望をうかがったうえで可能な範囲をお答えします。

まずは現状を見せてください

インナーカバーの交換は、サイズ・形状・取付方法が施設ごとに違います。ドームの分割数や吊り元の仕様によって、つくるものが変わります。

まずは現状の写真とドームのサイズをお送りください。交換が必要な状態かどうかの判断から、断熱仕様にした場合のご提案まで、順にお答えします。当社で納めたドームでなくても構いません。

「まだ交換しなくていい」という判断になることもあります。そのときは、そうお伝えします。

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